最近、大手通信会社の名前をかたり、自動音声や国際電話番号などから架空の利用料金請求が行われるといった相談が、各地の消費生活センター等に寄せられているようです。
ここでは、詐欺的な国際電話や自動音声電話の事例、対策について紹介します。
国際電話
国際電話は、「+(プラス)」から始まる電話番号でかかってくる電話です。
「+(プラス)」の後に国ごとの番号が表示され、どこからかかってきたものかが容易にわかるようになっています。
しかし近年、国際電話は番号を簡単に偽装することができるうえ、通信技術の進化で非常に安価に発信することができるようになったため、詐欺的な利用をされるようになりました。
VoIP技術を使用するとインターネットを介して電話をかけられるようになったり、詐欺グループが世界中から容易に電話をかけることができ、発信元の追跡も難しいため、国際電話を経由しての詐欺的な電話が増加しているようです。
また、国際電話でかかってくる詐欺的な電話の多くは架空請求の事案となりますので、注意が必要です。
その他にも、折り返し電話をしてしまうことで高額な通信料を請求されたりします。
自動音声電話(ロボコール)
自動音声電話とは、あらかじめ録音された内容を発信する電話のことをいいます。
身近でも使用されており、例えば企業などへの問い合わせの際も、「〇○の場合は○番を押してください」という自動音声のガイダンスに従い、指示通りの番号を押すことで適切な窓口につないでくれます。
しかし、最近の自動音声の中には、詐欺的なロボコールの報告が増加しているようです。
自動発信システムを使用して、短時間に大量の詐欺的な自動音声電話をかけるロボコールは、近年多くの事例が報告されています。
ロボコールでは詐欺的な商品の売り込みをしたり、「心当たりがある場合は○番を押してください」というガイダンスに従って操作すると、自動音声から実際の人物に接続され、詐欺的な聴き取りなどが行われる場合もあります。
○「未納料金がある」、「法的措置をとる」、「明日には裁判になる」など、不安をあおるような言葉を使用する。
○「未納料金がある」などといってATMに行くように指示される。
○「コンビニで電子マネーを購入して、カード番号を教えろ」と指示される。
○自動音声ガイダンスに従って操作させたり、指定された電話番号に電話をさせようとしたりして、最終的に実在の人物につながり、 「未納料金がある」などの詐欺的な行為を受ける。
国際電話番号を用いて架空請求をする事案について消費者庁でも詳しく取り上げられていますので、こちらもぜひご確認ください。
詳しくは、こちらの消費者庁公表資料をご覧ください(外部サイトにリンク)
対処方法
心当たりのない海外からの電話番号には応答しない。
「+(プラス)」が先頭についている電話番号は海外からの電話、あるいは海外の回線を経由した電話です。
心当たりがない場合、このような表示の電話には応答しないようにしましょう。
身に覚えがない内容の電話はすぐに切る
電話に出てしまった場合でも、身に覚えのない内容の電話はすぐに切るようにしましょう。
不安な気持ちになっても、多くの方が電話を切ったり無視したりすることで、その後何事もなく済んでいます。
「おかしい」と思ったら相談する
多くの場合、「未納料金がある」、「法的措置をとる」、「明日には裁判になる」など、冷静さを失わせようと言葉を選んで話してきます。
少しでも「おかしいな」と思ったら、慌てて判断せず、一度電話を切って誰かに相談しましょう。
身近に相談できそうな人がいない場合、大阪府消費生活センター(電話番号 06-6616-0888)までご相談ください。
国際電話を使えないようにする
普段から国際電話を使用することがない場合、国際電話を使えないようにすることが可能です。
詳しくは下記のチラシをご覧いただき、国際電話番号不取扱受付センターで手続きを行ってください。
(チラシ)国際電話番号による特殊詐欺が急増中!