「地域計画」とは…
日本の農業は今後、高齢化や後継者の減少により、農業者の減少や耕作放棄地の拡大が進み、地域の農地が適切に利用されなくなることが懸念されており、農地が利用されやすくなるよう、農地の集約化等に向けた取り組みが課題となっています。
このため、農業経営基盤強化促進法等の改正法が令和5年4月に施行され、地域での話し合いにより目指すべき将来の農地利用の姿を明確化する「地域計画」を策定することが法制化されました。
「地域計画」では、これまで地域の皆さんのご努⼒で守り続けてきた農地を次の世代に着実に引き継いでいくため、農作業がしやすく、⼿間や時間、⽣産コストを減らすことが期待できる農地の集約化等の実現に向け、「将来、地域の農地を誰が利⽤し、農地をどうまとめていくか」、「農地を含め、地域農業をどのように維持・発展していくか」を地域の関係者が⼀体となって話し合い、地域農業の将来の在り方として示し、10年後に目指す地域の農地利用を示した「目標地図」を作成していきます。
豊能町では、余野、川尻、木代、切畑、野間口、高山、牧、寺田、吉川の9地域で令和7年3月に作成しました。
また「地域計画」は、一度作成したら終わりではなく、絶えずブラッシュアップする必要があります。
「地域計画」を策定(変更)するにあたっては、各地域で話し合いを行っていくことになります。話し合いには、地域内の農地所有者だけでなく、将来その地域で農業をやろうと考えている方や新規参入をお考えの方、また企業の方々等、幅広くご参加いただけます。
各地区での話し合いは毎年行う予定です。関係する皆様のご理解・ご協力、ご参加をお願いします。
「地域計画」ができるまで
【step1】地域の人・農地の現況、将来についての意向把握
まずは地域の農地の現状や所有者もしくは耕作者が、今後の耕作についてどのような意向であるかを調査します。
昨年(令和5年)5月に全農地所有者を対象にアンケート調査を行っています。
【step2】アンケート結果を見える化
step1でのアンケート結果(農地の現況、10年後の農地利用の意向など)を地図上に色分けして落とし込み、地域の実態をわかりやすくします。現時点(令和6年4月)では、ここまでの作業が完了しています。
【step3】話し合い(協議)の実施…ここから各地区での取り組みになります
step2での地図をもとに、地域の現状・農地所有者の将来の意向等を把握し、地域の課題を共有。
課題解決に向けての方策・方針(誰がどう農地を担って行くのか、どう保全管理を行うのか、農用地の効率的・総合的な利用を図って行くのかなど農業の将来の在り方)を地域の代表の方々や関係者の皆さんで話し合い、固めていきます。→第1,2回スケジュールは下記
協議結果の公表ページ(リンク)
【step4】地域計画の完成
step3での方針を「地域計画」として策定します。できた「地域計画」は、公表します。
策定した地域計画は、一度作成して終わりではなく、必要に応じて、そのときどきの地域の実情に合わせ、協議の上、変更していくことになります。
【ブラッシュアップ】地域計画の変更
地域において課題を洗い出し、将来に渡り持続可能な地域農業について関係農業者間で協議し、取り組みが決まったものについて、計画に随時反映させます。
必要があれば、【step1】での意向調査を行うなどして、【step2】【step3】という手順で進め、地域計画をブラッシュアップ、変更し、計画に沿って地域で取り組みます。