ブランドということ
今回は豊能町立保健福祉センターで開催。会場にはワークショップで使う、レポーターの方から送られてきた魅力的な写真や、これまでのフォトコンテストの写真が貼り出されました。
まずは、レポーターのメンバーの方から、前回の振り返りの発表していただき、スタート。
今回はクリエイティブディレクターで交野おりひめ大学総合プロデューサーの甲斐 健氏をお迎えし、ブランドとは何だろうか、地域ブランディングとはどんなことだろうか、といったお話を、具体的な事例をまじえてしていただきました。
ブランディングとは、「理念」・「実際にあるもの(サービスや製品)」・「イメージ」が三位一体となって一致していること。カッコよく見せたり、高そうに見せる、といったことではありません。共通化したものを共有、共感して同じ方向を目指し、それが、受け止める人への約束になっているということです。そして、約束なのだから、守り抜き、歴史、伝統になっていくことでなければ、ブランドにならないということなんです。フランスの有名皮革製品メーカー、大阪にもある富裕層向け高級ホテルなどの事例もご紹介いただきました。
続いて、交野市での「交野おりひめ大学」の取り組みをご紹介いただきました。地域の資源と課題を学科として、地域の人々が学び、遊び、輝き、まちに参画してするという活動をされています。学びの中からプロジェクトを実現していき、地域が元気になっている様子は、これからのレポーターの活動にとっても大変参考になりました。
レポーターがブランディングするということ
「レポーターは”新聞記者”ではなく”雑誌”をつくるようなもの」「豊能町のブランディングを発信し、共感を獲得する。トヨノノレポーターは、そのために一つの大きな方向性のもとで豊能町を編集していく役割がある。何かをデザインすることは難しいけれど、編集ならだれでもできる。編集とはその人なりの”切り取り”である。」といったお話もありました。豊能の日常をブランディングしていくためには、何かをデザインしていくことは難しいかもしれないけれど、レポーターひとりひとりの視点でその魅力を発見、レポートし、発信することが、「切り取り」になり、ブランドを表現していく、磨いていくということになります。
甲斐さんは、まずは「自分たちが楽しもう」ともおっしゃってました。そして内側に発信することで、地域の熱を高め、シビックプライド(まちに誇りを持つ気持ち)を高めていくことが大切だということです。
「タグライン」をつくる!
今回は、講座のほか、「タグライン」をつくるという重要なワークショップがありました。タグラインってなんでしょうか。「世の中に対して、ブランドが持つ感情面と機能面のベネフィットをわかりやすく伝える言葉」との説明でした。例えば、ある企業が商品ごと、広告ごとに使う「キャッチ」コピーとは異なり、その企業のブランドを表すものとして企業名と共に常に記載されているコピーがそれにあたります。今回は、昨年度”豊能町魅力発掘隊”で作成した複数のボディコピー案をもとに、甲斐さんに一つのボディコピー(コンセプト)をまとめていただき、みんなでタグラインの案をつくることになりました。このタグライン、10/22(日)の町制施行40周年記念式典(ユーベルホール)で展示し、意見募集を行うということもあり、結構責任重大です。
”うまく言い当てようとしない” ”ダジャレ” ”自分なりの価値観” ”新しい生き方” ”開き直り!” といったヒントをいただきつつ、1時間で1人4つ。
プロが心血を注いで行う作業を1時間で行うのですから、全部が全部、満足のいくものができた!、とは言えなかったかもしれませんが、作業を通じて、このまちのブランドは何なのかを考えさせてくれる体験となりました。
最後にジャンルごとに分け、一斉に貼り出してお披露目。ひとつひとつ見て回り、お気に入りに印をつけていきます。他のメンバーが作成したタグラインを見ることもとても刺激になりました。
ここから甲斐さんが20案にしぼり、豊能町の魅力的な写真と組み合わせてポスター風にしていくとのことです。 どんな20案にまとまったのか、ホームページでもお知らせしますので皆さん楽しみにしていてください!