介護保険料の社会保険料控除
あなたが支払った介護保険法に基づく介護保険料でその年の1月から12月までの間に支払った金額は社会保険料控除として、所得税や住民税の課税対象の所得から差し引くことができます。
(1)特別徴収(年金からの引き落とし)の場合
その年の2月・4月・6月・8月・10月・12月に支給された年金から引き落としされた介護保険料が、翌年に行う確定申告において社会保険料控除の対象になります。(対象となる介護保険料の額は年金保険者から発行される源泉徴収票でご確認ください。)
(2)普通徴収(納付書などにより納付)
その年の1月1日から12月31日までに支払った介護保険料が翌年に行う確定申告において社会保険料控除の対象となります。(対象となる介護保険料は窓口納付時の領収証書等でご確認ください。)
※なお、生計を一にする配偶者やその他の親族の負担すべき介護保険料を支払った場合の取り扱いは次のようになります。
●配偶者や親族の介護保険料が納付書などにより納付(普通徴収)される場合で、あなたがその介護保険料を支払った場合には、あなたの社会保険料控除の対象になります。
●配偶者や親族が支払いを受ける公的年金などから控除(特別徴収)される介護保険料については、配偶者や親族自身が支払ったものであり、あなたの社会保険料控除の対象にはなりません。
介護サービス利用料の医療費控除
介護サービスを利用した際に支払う利用料の一部は医療費控除の対象になります。確定申告で医療費控除を受けるときは、サービス事業者や施設が発行する領収書(医療費控除の対象となる金額が記載されています。)を添付してください。
(1)介護保険の在宅サービスのうち、医療系サービスの利用料は医療での通院負担と同様の取扱いで医療費控除の対象となります。具体的には、訪問看護、訪問リハビリテーション、居宅療養管理指導、通所リハビリテーション、短期入所療養介護がこれに該当します。(以上、介護予防サービス含む。)
(2)その他の在宅サービスのうち、訪問入浴介護、通所介護、認知症対応型通所介護、小規模多機能型居宅介護、短期入所生活介護(以上、介護予防サービス含む。)、身体介護中心型の訪問介護、夜間対応型訪問介護、介護予防訪問介護の利用料は、次の条件を両方満たす場合には、利用料(1割負担)が医療費控除の対象となります。
●居宅(介護予防)サービス計画に基づき利用したサービスであること。
●居宅(介護予防)サービス計画に(1)の医療系在宅サービスのいずれか(又は老人保健・医療保険での訪問看護)が位置付けられていること。
(3)介護老人保健施設と介護療養型医療施設の施設サービスの利用料については、医療での入院と同様に医療費控除を受けることができます。
(4)介護老人福祉施設、地域密着型介護老人福祉施設の施設サービスは、利用料(1割負担)と食費・居住費の合計額の2分の1が医療費控除の対象です。
(5)福祉用具貸与、認知症対応型共同生活介護、特定施設入居者生活介護(以上、介護予防サービス含む。)、地域密着型特定施設入居者生活介護、生活援助中心型の訪問介護は医療費控除の対象とはなりません。
参考
医療費控除の取扱い | サービスの種類 | 1割 負担 | 居住費 | 食費 | |
---|---|---|---|---|---|
医療費控除の対象 | A | 訪問看護(介護予防含む。) | ○ | - | - |
B | 訪問リハビリテーション(介護予防含む。) | ○ | - | - | |
C | 居宅療養管理指導(介護予防含む。) | ○ | - | - | |
D | 通所リハビリテーション(介護予防含む。) | ○ | - | ○ | |
E | 短期入所療養介護(介護予防含む。) | ○ | ○ | ○ | |
F | 介護老人保健施設 | ○ | ○ | ○ | |
G | 介護療養型医療施設 | ○ | ○ | ○ | |
A~Gのサービスと併せて利用する場合のみ医療費控除の対象 | H | 訪問介護(身体介護中心型) | ○ | - | - |
I | 夜間対応型訪問介護 | ○ | - | - | |
J | 介護予防訪問介護 | ○ | - | - | |
K | 訪問入浴介護(介護予防含む。) | ○ | - | - | |
L | 通所介護(介護予防含む。) | ○ | - | × | |
M | 認知症対応型通所介護(介護予防含む。) | ○ | - | × | |
N | 小規模多機能型居宅介護(介護予防含む。) | ○ | × | × | |
O | 短期入所生活介護(介護予防含む。) | ○ | × | × | |
2分の1医療費控除の対象 | P | 介護老人福祉施設 | 1/2 | 1/2 | 1/2 |
Q | 地域密着型介護老人福祉施設 | 1/2 | 1/2 | 1/2 | |
医療費控除の対象外 | R | 認知症対応型共同生活介護(介護予防含む。) | × | × | × |
S | 特定施設入居者生活介護(介護予防含む。) | × | × | × | |
T | 地域密着型特定施設入居者生活介護 | × | × | × | |
U | 福祉用具貸与(介護予防含む。) | × | - | - | |
V | 訪問介護(生活援助中心型) | × | - | - |
※特別な居住費や食費については、従来どおり医療費控除の対象とはなりません。
おむつ代における医療費控除
確定申告の際、おむつ代が医療費控除の対象として認められるためには、医師が発行した「おむつ使用証明書」及びおむつ代の領収書が必要となります。ただし、おむつ代の医療費控除を受けるのが2年目以降の場合で要介護・要支援認定を受けている方は、町が発行する「おむつ代に係る費用の医療費控除確認書」の交付を受けることにより、医師の証明書に代えて医療費控除を受けることができます(対象要件があります)。交付を希望される方は、保険課又は吉川支所へ申請してください。
要介護認定者等の障害者控除及び特別障害者控除
所得者本人又は配偶者、扶養控除の対象となる親族等が障害者である場合は、所得税や住民税の控除を受けることができますが、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳を持っている方以外でも、要介護・要支援認定を受けている方は、心身の状態等により障害者控除又は特別障害者控除を受けられる場合があります。対象の方には「障害者控除対象者認定書」を交付しますので、希望される方は、保険課又は吉川支所へ申請してください。(交付までに日数がかかります。)
※申請の際には介護保険被保険者証(黄色)をお持ちください。