【とよのおもいでアーカイブ】余野十三仏(TS2_0015,0016)

石像23
石像24
タイトル  余野十三仏(よのじゅうさんぶつ)
整理番号 TS2_0015,0016
年代

永禄七年(1564年)【戦国時代(室町後期)】

撮影時期 1980年頃
所在 余野中所
資料種別 町内画像
カテゴリ区分 写真
資料分類(大分類) 図書館資料-近藤徹写真コレクション
資料分類(中分類) 町内画像
分類 多尊石仏
内容・説明

 余野中所、切畑川にかかる十三仏橋のたもとにこの石仏がある。土地の人はこの石仏を「十三仏」と呼んでいる。ただし、仏像が十三体彫られているのではなく、いわゆる「十三仏信仰」に基づく石仏でもない。表裏に多数の仏像が彫られていることから「十三仏信仰」の石造物と混同され「十三仏」と呼ばれたものであろうか。

 この多尊石仏は現存高100cmの将棋の駒状の板状自然石に表裏に各二十体の仏像が浮彫りにされている。ほ場整備事業によって、本来あった場所から移設されているため、どちらの面が表面であるのか判断はつきかねる。南面する面を正面とすれば、正面上部には、三尊が薄肉彫りされている。主尊が錫杖を持った地蔵菩薩立像で、両脇侍も合掌立像の地蔵菩薩である。下半部には合掌立像が上段九体、下段八体が並んでいる。裏面も同じく上半部は三尊像であるが、その主尊は阿弥陀仏と思われるが風化が激しく明確ではない。合掌地蔵菩薩立像である可能性もある。両脇侍は合掌立像の地蔵菩薩である。下半部には上段八体、下段九体の合掌立像が彫られている。左側面に刻銘がある。

 本町には七体の多尊石仏が存在するが、表裏面に仏像を刻む両面石仏はこの一例のみである。町内の多尊石仏の嚆矢としてその価値は高い。

 なお、この地の付近には中世期に余野遊仙寺の前身である遊川寺があったという伝承がある。この石仏も寺院との関係が注目される。

 

  刻銘

          永禄七年

     本願 道清

          二月時将日
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登録日 2024/1/17
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