【豊能町魅力発掘隊】第2回レポート:「豊能を世界一にするストーリー」

講義「シティプロモーション -魅力創造編-」

 

 第2回ミーティング、11月19日(土)10:00、秋色深まる吉川ではじまりました。(自治会館をお借りしました)

 今回はシティープロモーションの第一人者として全国を文字通り駆け回っておられる、東海大学文学部広報メディア学科の河井教授のご指導により、シティプロモーションについての講義と、ワークショップが行われました。

  前回の雰囲気とは異なり、まさに「講義」の雰囲気でスタート。みなさん熱心に聞いておられます…講義風景

 プロモーションといえば、キャッチフレーズや大きなポスター、おおざっぱにいうと、外向けの宣伝活動のことかなと思いきや、先生のお話は、「創生している地域とは」というところから始まりました。全国的に人口減少が続くなか、果たして人口表の数字が減っていくことを食い止めようとすることが、地域の創生となるのか。それよりも地域のことを思い、すてきなまちにしようと思い、動いている人が増えているということでないと、まちは元気にならない。「地域に真剣になる人を増やす仕組み」こそがシティプロモーションであって、認知度を高めるだけの取り組みをしていても仕方がない。

 いきなり、目から鱗です。魅力を発掘し、発信する、それだけでは意味がないということです。確かに、「まち」は様々な思いを持った人たちが集まり、関わり合いをもって形作られています。まちのすがたは、そこに暮らす人々のすがたであるとも言えます。「そのまちが、なりたい姿」に共感し、集まり、参画する。「わたしたちが魅力をつくっているまち」と思える人たちが地域内、地域外かかわらず増えていく…そのためのプロモーションを行っていくほうが、「豊能に住んでください」とアピールすることよりも、もっと大切なこと。実際、シティプロモーションによるキャッチフレーズやブランドメッセージを軸にして地域の様々な人たちが動き出し、”地域の熱量”を高めている例(宇都宮市や川崎市など)もご紹介いただきました。

 さらに先生は、「参画」とは単にまちづくり活動に参加している、ということだけでなく、そのような活動を周りに伝えたり、活動をしている人たちに感謝を伝えることも参画であるとおっしゃっていました。「ありがとう」だけで、地域の熱量が高まるんです。

 

 

豊能を世界一にするストーリー

 では、どうすればそのようなプロモーションができるのでしょうか。これまでのお話からすると、地域の熱量を高めるプロモーションで、商品のように「○○が優れている」「○○よりお得」といっても始まりません。それはあくまでもターゲットを絞って行うプロモーションの一手段にすぎません。

 その実践編ともいえるワークショップがはじまりました。1チーム3~4人。目指すは「豊能を世界一にするストーリーを作る」です。魅力を組み合わせることで「豊能でしかできない幸せのなりかた」を誰もが語ることのできる物語を作っていきます。その手順は…

 (1)50の豊能の魅力を書き出す(過剰に魅力を見つけ出そうとすることで、今まで見えてきたものとは違うものが見えてきます)ワーク

 (2)そこから20コをピックアップ

 (3)2人の不幸な人と、1人野望を持つ人をつくる(名前、仕事、性別、大事にしていること、年齢、居住地、来歴)

 (4)チームごとの魅力20コ×4人分を使って、その2人を幸せにし、1人の野望をかなえる。途中、挫折も加えること

 とまどう発掘隊。しかし、あちこちからポツリポツリと人物が設定されていきます。ポイントは名前を決めることです。意外に名前を決めてしまうと、そこからストーリーが始まっていきます。前回同様、あっというまににぎやかになってきました。よくあるワークショップは課題の発掘から始まります。しかしそれだと、どんよりとしてその後の展開が進みにくいですし、「どうありたい」が見えにくい。そういった意味でもこの方法はとてもスムースで、なによりも楽しかったです。

 

 

魅力が重なり、そして共感を生むところ

 ランチを挟んで、続いてはポスターセッション。チームのメンバーが一人残ってストーリーを語り、残りのメンバーがほかのチームの発表を聞きに行きます。全員が発表役になるので、事前準備も真剣です。ポスターセッション2

 4チーム、12人の豊能で幸せになる人たちの物語を、すべて聞き終わった後、各自、共感できた物語にシールを貼ります。次に、チームに戻ってそれぞれの物語を構成した魅力群に「○○な人に○○できるようにさせる力」といった名前を付けます。そして3つの名前に共通するもの=魅力の重なったところをブランドメッセージとして設定します。その重なったところこそが、他にはない豊能の持つ魅力であり、人々を動かす力であるというわけです。

 そしてもう一度、各自、共感できたブランドメッセージにシールを貼ります。ちなみにこのシール貼りは、自分のチーム以外にしか貼ることができません。

 

机上だけでは終わらない

 こうして作業を重ねていくうちに、語られるべき魅力が、共感によって磨かれていくような感覚を覚えました。今回の魅力発掘隊でのメッセージづくりはここまで。ここからは、プロのライターの方といっしょに、さらに言葉を磨き上げていきます。しかし、発掘隊の作業はここで終わるわけではありません。

 次のワークは、各チーム、それぞれの物語から一つを選び、物語を追体験するツアーモデルをつくること。

 再びとまどう発掘隊。しかし、地域を知る人も、知らない人も、あっという間にツアーを組んでいきます。語るべき物語が頭に入っているので、あとはどう動くかを考えれば良いわけです。その後、もう一度ポスターセッションとシール貼りが行われました。

 

次回は、「キャラバン」

選ばれたチーム   こうして、物語、ブランドメッセージ、ツアーモデルを通じて、最もシールの多かった=最も共感を得たチームのツアーを、次回発掘隊で体験することになりました。ツアーには2人程度知り合いを連れてきてもよい、可能な限りソーシャルメディアで発信、ということで、このツアーには情報を拡散させる目的もあるようです。リアルタイムでその様子をお伝えできるかもしれません。

 今回の発掘隊、はっきりいってハードでした。ぐったりと、心地よい疲れ。とっぷりと日も暮れてました。

 次回のキャラバンは12月なかば。良い天気であることを願うばかりです。

  


(本事業は「豊能町まち・ひと・しごと創生総合戦略」による事業として、企画提案型の業務委託により、株式会社サンケイリビング新聞社が行っています)

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