人権・男女共同参画

「とよのわたし研究室」座談会【全編~広報5月号の続き~】

  

とよのわたし研究室 座談会  全編 ロングインタビュー

 

広報とよの5月号には、紙面の都合上で掲載できなかったエピソードが盛りだくさんです!!

ここに、全文のロングインタビューを掲載します。

 

『わた研ドライフラワー』の画像豊能町では、この町に暮らす女性のみなさんが、よりいきいきと楽しく暮らしていけるための事業を進めてきました。

そのひとつが、昨年度から実施してきた女性活躍推進の人材育成事業「とよのわたし研究室」です。今回は講師の松原明美さん(一般社団法人こころ館代表理事)、受講生の三好麻理子さん(とよのわたし研究員1期生)をお招きして、講座の体験談や「わたしらしさ」についてのお話を伺いました。司会は豊能町住民人権課 女性活躍室 南が務めます

 

 

とよのわたし研究室とは?

 

 :改めまして、「とよのわたし研究室」全講座終了、お疲れさまでした!

 

一同:お疲れさまでした!

 

 :豊能町としても初の試みでしたが、とても手応えを感じる内容だったと思います。

   まずは、「とよのわたし研究室」の概要と本日お越しいただいた、おふたりのご紹介をします。

  「とよのわたし研究室」は、豊能町の女性の皆さんがこれからのわたしらしい生き方を発掘するためのプログラムです。

  「わたしが変われば、地域が変わる。」をコンセプトに、全5回の講座と発表会を通して内面から自分を見つめ直し、自分がどんな人で、

   本当は何を望んでいるのかを探求していきます。今回は14名の方が受講され「とよのわたし研究員1期生」として認定されました。

   本日は、講師の松原さんと1期生を代表して、三好麻理子さんにお越しいただいています。

   では早速ですが、三好さんがこのプログラムに参加されたきっかけを教えていただけますか?

 『座談会3人』の画像

三 好広報とよのを見て、「何か面白そう」と興味を持ったのが最初です。

    私は2人の子どもを持つ40代の主婦なのですが、これから子どもたちが成長していくなかで、自分のことを立ち止まって考える時間も必要なのかな

    と、そんな軽い気持ちで応募しました。

 

私、このままでいいのかな?

松 原わたし研究を始める前は、どんな暮らしをされていたんですか?

 

三 好生活も充たされているし、家族や人間関係にも恵まれて、特に不満のない毎日を過ごしていました。

    その一方で、同級生やまわりの同世代が企業や地域で活躍しているのを見聞きするようにもなって、まわりの人は頑張っているのに、私はただ日々の

    生活をこなすだけ。楽しく過ごしてはいるけれど、「みんなキラキラしていいなぁ」「私はこのままでいいのかな」とモヤモヤも感じていました。

 『三好室長ポートレート』の画像

 実際に参加してみていかがでしたか?

 

三 好わたしらしさ診断や、マインドフルネス絵本のワーク、親との関係性から自分をひもといたり、

           わたしの人生の物語を書き出したり……。いろんな「わたし研究」がありましたが、どの講座も

    他の研究生の方とじっくり話す機会があったのがよかったです。

          自分ひとりではわからないけれど、聴いてくれる人がメッセージをくれることで、「そんな風に

    私を見てくれているんだ」という自己認識につながって、「また自分らしくやっていこう!」

    という気持ちになれました。

    毎回会場に行くときは緊張するのですが、いつも最初に今の気持ちなどをチェックインで話して

    みんなで打ち解けてから講座に入るという流れだったので、すごくリラックスしてすんなり自分を解放することができましたね。

※(「チェックイン」=講座スタート時に気持ちの切り替えのために、全員でサークル状に着席し、その時のこころのありようを素直に話す。ちなみに、終了時は「チェックアウト」。)

 

『松原さん座談会』の画像

  松 原研究生同士の関係性もすごくよかったですね。

      対話の時間が頻繁にあったからこそ、つながりができて、ご自身への理解も深まっているように見えました。

 

  三 好一緒に学んだことで、共に成長し合える仲間になれたというか。

      今でもいろいろ相談できる、世代を超えた新しい仲間と出会えたことは本当に宝です。

 

  南  :もしかするとこれを読んでいる方のなかには、自分のことや過去の経験などを話すことに抵抗がある方も

      いらっしゃるかもしれませんが、そのあたりはいかがでしょうか?

 

  松 原何もかもさらけ出す必要は全くないんです。全部言うことが大事なわけではないんですね。

                     ただ、内側から出てきた感情を抑えてしまっている自分に気づくことが大事なんです。

                     その感情に気づき、勇気を出して他の人に伝えることができると、スッキリするし自分のためになるというか。

                     知らず知らず感情を抑圧しすぎていることで、私たちは隠す方にエネルギーを使ってしまっているの。   

                     そうなると、人から認められる自分をつくってしまう。

                     隠すことにアンテナを張りすぎると、悲しいことに歓びを感じられなくなってしまうんです。

                     よく誤解されるのですが、わたし研究は「しんどくて、メンタル面で少し弱っている人がすること」という

                     イメージがあるみたいで。それで「自分には関係ないこと」「私はいいです」と反応される方もいるんですね。

 

『コーヒーカップ』の画像

 

                       わたし研究は、自己成長のため、自分の人生を豊かにするためのものなんです。

                       まず自分というものを深く考察し知ることで、本当になりたい自分が見えてくる。

                       自分という存在とちゃんと向き合う時間を持つことで、自分は何を望んでいるのか自覚することができる。

                       それが成長につながると私は考えているんですね。

 『座談会 南』の画像

  南  :たしかに。わたしを知ることで、これまで見えていなかった“わたしらしさ”が自分の中から出てくる感じが

                 ありましたね。

 

  松 原出てくるでしょ?自分の中から自然に出てくる状態、これを内発性というんですけれども、普段はなぜ出

      てこないかというと「こんなこと言ったら否定されるかも」とか「それは受けないかも」という思考が先

                 に走っちゃうんです。

      でもわたし研究で自分のことを整理することで、自然に出てくるようになる。だから、無理にさらけ出す

                        感じでは全くないの。

 

                    三 好わたし自身、浮き沈みがあまりない人生だったので、講座に行く前は「行ったところでわたし何も出て

                        こなさそうだけれど、大丈夫かな?」と思っていました。

                        でも実際に参加してみて、やっぱり出てくるんですよね。自分ではわからなくても、松原先生や他の研究

                        生と対話するなかで引き出されていくというか。

                                   ここでは何を言っても受け止めてもらえる、という安心感があったのもよかったのかもしれません。

 ~「とよのわたし研究室」の様子~

『サークル3』の画像

 『天野さん』の画像

 

『研究員z』の画像

 『研究員三好さん笑い』の画像

 

わたしの研究テーマ

   :最後の講座では、これからのわたしらしい生き方を表す「研究テーマ」を決めました。

     三好さんのテーマは「とよので暮らす人たちのしあわせサポーター」でしたね。

 

三 好わたしにはこれといって得意なものがなくて。

           ものづくりができたり資格があるわけでもなく……だからこれまでは、何をするにもブレーキがかかってしまっていたんです。

           本当はいろんなことに興味があるのに、その気持ちは自分の中で押し込めていたように思います。

     でも、わたし研究をするなかで「そんなわたしだからこそできることがあるのではないか」と思えるようになって。

           そこで生まれたのがこのテーマだったんです。このテーマが見つかったから、講座が終わった今もこうして豊能町と関わり続けることができているのか

           なって思います。

 

 『ただいまマルシェ自分らしさ度診断』の画像

3月に豊能町で開催された「ただいまマルシェ」では、「とよのわたし研究室」ブースで「自分らしさ診断」に挑戦しました。

 

松 原そうそう。いろんな選択があっていいんです。形になったからいいとか、特別秀でるものがあるからいいとか、それも外の目を気にした価値観だと

    わたしは思うんですね。

    どんなに小さなことでも、人から理解されないことでも、自分自身の中でつながっているのなら、それが本当に今の自分がやりたいことではないで

            しょうか。

     それはどんどん変化してどんなことになるかはホントに未知数だから。

            だから皆さんには、ブレーキをかけてしまう、枠のなかにとどめてしまう自分というものを、一回はずしてみてほしいんです!

            だって皆さん、可能性のかたまりなのですから。

 

  :講座(全5回)修了後には、住民さんや地域内外の企業関係者・大学教授など、多様なゲストをお招きして、わたし研究を通して見つけたこれからの

         わたしらしい生き方を外部の方と 分かち合う「研究テーマ発表会」を行いましたね。

 『発表会風景』の画像

 

松 原あの発表会みたいに、人の前で自分の経験を語ることってなかなかないでしょう?

 

三 好いやぁ全くないです。

           しかもすごいゲストの方々が、目の前に並んでいて、「こんなところで私の話をしちゃっていいのだろうか」と思いながらも、でもあたたかく受け入れ

           てくださって、「私の話でこんなコメントいただけるんですか!」と嬉しくもすごく不思議な気分でした。

 『研究テーマ発表会』の画像

(「研究テーマ発表会」にご来場いただいた皆さんと一緒に)

 

  :来場者アンケートでも「この取り組みは町に必要」「ぜひ継続してほしい」という好意的な感想をたくさんもらったんです。その声の後押しもあって、

         今年度も「とよのわたし研究生」を募集することになりました!

 

一同  :やった〜!


 ※2期生の募集はこちらをクリックしてください。⇒ 「2期生募集!」(新しいウインドウで開きます)

 

自分らしさは、連鎖する

松 原わたし研究を受けてみて、何か変化はありましたか?

 

三 好そうですね、講座を通して、自然と「もっと人と関わりたい」と思うようになりました。

    これまでは自分の好きなことさえしていればいいと思っていましたが、今は家族や職場の同僚など、身近な人たちを大切にしたいと思うようになって

           います。

 

   1期生は子育て経験のある女性の皆さんが対象でしたが、お子さまへの接し方などは何か変化はありましたか?

 『三好さん5』の画像

三 好ありましたね。

    子どもは子ども、私とは全然違う人間なんだと思うようになりました。

    これまでは先にレールを敷いて「ここを通って行きなさい」とやっていたのですが…。

            わたし研究で自分の気持ちと向き合って、自分のことを大切に思える経験をしてから、

            子どもの気持ちを大切にしてあげることで、本来持っている子ども自身の可能性を潰さずに

            伸ばして いけるのかな、と思うようになりました。

 

 

松 原自分らしさの連鎖ですね。「わたし」が自分らしくなることで、次の世代の未来が変わる。

    ひとりの気づきがこうして連鎖となって、豊能町全体に自分らしく生きる人が広がっていく

           ように感じます。

 

  :まさに、「わたしが変われば、地域が変わる。」ですね!

 

『わた研ピンバッジ2』の画像

 (「とよのわたし研究室」の研究員の証、ピンバッジ)

 

 

豊能町が「わたし研究」に取り組む理由

松 原わたしからも質問していいですか?行政の立場で、「とよのわたし研究室」に取り組もうと思われたのは

           なぜなんでしょう?

 

   :はい。女性活躍室が設置されてから、この町に暮らす女性のみなさんが自分らしく、楽しく毎日を過ごせるためには何ができるのかを考え続けてきまし

     た。

     豊能町には、すでに自分をしっかりと持っていきいきと活躍されている女性がたくさんいます。

     その一方で、「何か始めてみたいけれど、何をしたらいいかわからない」、「特に不満はないけれど、このままでいいのかな」と思っている方もおられ

          ます。

          そんな方に、一歩踏み出して、自分がやりたいことを見つけるきっかけづくりや、安心できる場を提供したいという思いがあったんです。

          そんな時に、自分らしさを取り戻して、本来のわたしらしく生きることを後押しする、こころ館のプログラムと出会い、とても共感しました。

          豊能町のブランドメッセージ「曲がりくねって、ただいま。」の内容とも重なってもいました。

          それでまず、平成29年度ふれあいフォーラムで「とよのわたし研究会」の講演とワークショップを開催したんです。

 

『ふれあいフォーラム風景』の画像

 (ふれあいフォーラムの様子)

 

松 原懐かしい!20代の方から80代の方や男性もいらっしゃいましたよね。この時は白熱しましたね。(笑)

 

  :それが盛況だったこともあって、「とよのわたし研究室」という連続講座として導入することを決意したんです。

    こんなタイプの講座は豊能町でも前例がなくて、一歩踏み出すのは少し勇気がいることでした。

          「理解してもらえるかなぁ」という気持ちも、正直ありました。

    それを「一回やってみたらどうや」と背中を押してくれたのが、前町長だったんです。

          「『わたしが変われば、地域が変わる。』という言葉は素晴らしい、絶対この町に必要だ」と仰ってくださいました。

      もちろん、現町長も以前からこの取り組みを大事な事業だと高い評価で、後押しをしてくださっています。

 

三 好そんな経緯があったんですね。

 『わたし研究室黒板』の画像

松 原実際に取り組んでみて、いかがでしたか?

 

  :実は、わたしも含め4名の行政職員が研究生として講座に参加したのですが、

    住民の皆さんと一緒に講座を受けて、 膝をつき合わせて対話した経験が何よりの収穫でした。

 

三 好完全に仲間でしたよね。

 

  :研究員同士、そして住民の方と行政が、お互いの成長や変化を喜び合える関係性が生まれたと感じています。

    研究員の方たちが、自分たちも協力できることがあれば言ってくださいね。と仰っていただいたのがとても嬉しくて・・。

    わたしたちも支えてもらっている。これが本来の「協働」なのかもしれないと思いましたね。

 

わたしらしい人でいっぱいの豊能町へ

松 原人口の決して多くない町だからこそ、一人ひとりと丁寧に向き合えるのが豊能町の強みですよね。

    この町には、その人のありのままを全部受け入れる土壌がすでにあるように感じていて。

    「わたしらしく生きていける」という空気感が町中にあふれているような、心地のよい町へと発展していく予感がします。

    わたし研究室の特徴って、新しい自分が生まれ続けることだと思うんですよね。『電球』の画像

    講座が修了してからもわたし研究をする習慣がついていて。

 

三 好忘れないでいるんでしょうね。自分がどうしたいかを。

 

  :持続的に自分らしく生きていける人が、豊能町にいっぱいになる……それはすごいことですね……!

    そんな「とよのわたし研究室」まもなく2期生の募集が始まります(*座談会は4月4日に実施)。

    次はどんな方にご参加いただけるのか、今からとても楽しみです。『タペストリー』の画像

 

松 原楽しみですね!

 

三 好本当ですね!ワクワクが止まりません!

 

  :それでは、そろそろお時間になりましたので「とよのわたし研究室 座談会」を終了したいと思います。

    本日はありがとうございました。

 

一同  :ありがとうございました!(拍手)『3人』の画像

 

     右から、松原明美(一般社団法人こころ館代表理事)

     三好麻理子(とよのわたし研究員1期生)

     南小百合(豊能町役場女性活躍室室長)※敬称略

座談会の会場提供は、こころ館がパートナーシップを提携する、京都市中京区にあるmumokitekiさん。

 

★本記事は「広報とよの5月号」特集ページの内容を加筆・再編したものです。

 

 

 

 

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